一般財団法人の作り方・設立・メリット・デメリット

一般財団法人の作り方・設立・メリット・デメリット

株式会社や一般社団法人、NPO法人が「人の集まり」で成り立ち、法人格を与えられているのに対して、財団法人は、財産の運用を目的とした法人であり、「財産の集まり」といえます。一般社団法人及び一般財団法人に関する法律によって法人格が与えられています。(法:第3条)

財産に対して法人格が与えられるので、設立する時には300万円以上の財産を拠出する必要があり、財産の運用利益を原資として事業を行います。
「人の集まり・活動」に重点を置く一般社団法人と比べ、一般財団法人は、「財産」を一定の目的のために利用することに重点を置きます。

財産を必要とする点では、資本金を必要としない会社設立とは大きく異なります。ご自身で設立出来ないわけではありませんが、専門家への相談をおすすめします。

法律と行政手続きの専門家
行政書士 高柳麻紀

①一般財団法人の成り立ち

2008年に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が施行されるまで、事業に公益性があるため税制上の優遇措置を受けられる公益法人(社団法人・財団法人)について、「法人設立が難しい」「公益性の判断基準が不明確である」などの問題点がありました。

これに対応して1998年NPO法が施行されましたが、NPO法人は事業目的が限られていたり、財産をもとに設立することができないといったことから、営利を目的としない法人について、公益性とは切り離した形で法人設立を可能とし、一般社団法人と一般財団法人は登記のみによって簡単に法人格を取得できるようになりました。

②一般財団法人設立までの流れ

1.定款作成

定款内容に必要とされている事項は法律で決められています。

(法:第153条 一般財団法人の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。)

 目的・・・事業内容に制限はありません。法律に反しない限りどのような事業でも自由に行うことができます。

 名称・・・必ず一般財団法人とつけます。

 主たる事務所の所在地・・・最小行政区(東京都○○区、神奈川県横浜市○○区まで)

 設立者の氏名又は名称及び住所

 設立に際して設立者(設立者が2人以上あるときは、各設立者)が拠出をする財産及びその価額・・・財産の種類と価額を表記します

 設立時評議員(一般財団法人の設立に際して評議員となる者をいう。以下同じ。)、設立時理事(一般財団法人の設立に際して理事となる者をいう。以下この節及び第319条第2項において同じ。)及び設立時監事(一般財団法人の設立に際して監事となる者をいう。以下この節、第254条第7号及び同項において同じ。)の選任に関する事項

 設立しようとする一般財団法人が会計監査人設置一般財団法人(会計監査人を置く一般財団法人又はこの法律の規定により会計監査人を置かなければならない一般財団法人をいう。以下同じ。)であるときは、設立時会計監査人(一般財団法人の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下この節及び第319条第2項第6号において同じ。)の選任に関する事項

 評議員の選任及び解任の方法

 公告方法・・・官報・インターネット・新聞から選びます

 事業年度・・・自由に決められます

 前項第5号の財産の価額の合計額は、300万円を下回ってはならない。


 

2.財産の拠出

設立人による300万円以上の財産の拠出を行う。


 

3.設立時評議員・設立時理事・設立時監事を決定する

定款に従い、設立時評議員・設立時理事・設立時監事を決定する。
一般財団法人を設立するためには、評議員3名、理事3名、監事1名の合計7名が必要です。7名の兼任はできません。


 

4.定款認証

定款を作成したら、公証役場にて認証を受ける必要があります。


 

5.登記書類作成

登記に必要な書類を揃えて、管轄法務局で登記をおこないます。

③一般財団法人のメリット

1.自由に設立・運営ができる

一般財団法人は事業内容に制限はありません。設立後は、法人名義での銀行口座の開設や財産の所有が可能です。

事業は必ずしも公益目的である必要はなく、営利型も選択できます。

メンバー共通の利益のために活動することや、収益を上げる活動を行うことも可能です。

 

2.行政庁からの監督が少ない

設立時に行政庁の許可を必要としないほか、監督庁がないため決算報告の義務がありません。

 

3.税制面での優遇

一般財団法人にも、『非営利型の法人』には税制面の優遇があります。優遇は、非営利性の徹底が認められる場合のみです。事業への課税がありません。

 

4.財産の拠出元は一人でもよい

株式を発行したり、メンバーからの資本金は必要なく、300万円以上の財産の拠出は一人でも構いません。また遺言による設立も可能ですので、遺産での拠出も可能です。

④一般財団法人のデメリット

1.300万円以上の財産の拠出

一般財団法人を設立するには、300万円以上の財産の拠出が必要です。設立した後も、2期連続で純資産が300万円を下回ると強制的に解散となります。
ただし、財産は物、お金のどちらでも良いことになっています。

 

2.設立時に必要な人数

一般財団法人には、7名以上の設立メンバーが必要です。設立者を除いて、理事、評議員、監事を兼任することはできません。
最低でも一般財団法人を設立するには、理事3名、評議員3名、監事1名の合計7名が必要となります。

 

3.法人としての義務

赤字であっても最低7万円の法人住民税を払う必要があります。また、2年に一度は理事の重任登記をしなければなりません。

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